地盤沈下・不同沈下のメカニズム


[box style='info']地盤は土粒子(固体)と水分(液体)と空気(気体)の3要素からできており、固体でも液体でもない半固体の物質です。固体分である土粒子だけがぎゅっと詰まっていれば岩石となり、水分が多ければ決まった形をなさないヘドロとなります。[/box]

ヘドロに建物を載せて持ちこたえるわけがないことくらいは誰にでもわかりますが、中には一見大丈夫そうに見える地盤であっても、水分が多く含まれる場合は、建物が載ることで地中の水分が搾り出され、周辺に少しずつ追いやられるという現象が起こります。

[box style='info']それまで水で満たされていた地盤から水分が抜けると、排水された水分量に相当する体積の収縮が起こります(これを「圧密」と呼びます)。[/box]


す なわち地盤が下方に向かって沈降するのです(圧密によって地盤が沈下することを「圧密沈下」といいます)。ここで注目すべきは水が抜けるスピードです。年 間の移動距離が数m程度しかないので、かなりの水分が排水されて地盤の沈降が顕在化し、建物に影響を及ぼすまでには数年以上を要するのです。