スウェーデン式サウンディング試験を行うと、地盤調査報告書データが出来上がります。
その報告書の見方、ポイントを解説いたします。
【解説】
①貫入深さ : ロッドの貫入深度 (m)
②貫入量 : 25㎝毎に区切り、ロッドが貫入した深度 (㎝)
③荷重 : ロッドが貫入するのに要した重さ (kN)
④半回転数 : ロッドが25㎝貫入するのに要した回転数 (回)
→ 180°回転で1回転とする
⑤1mあたり半回転数 : ④の回転数を1mあたりに置き換えたもの (回)
→ Nsw=Na×100/L
⑥推定土質 : ロッドに付着した土などを見て、調査員が判断した土の種類
(粘性土/シルト質土/砂質土/礫質土/ローム/シラス/腐植土 などと表記される)
⑦記事 : ロッドが貫入している際の音や感触、自沈状況や含水状況を記入
⑧荷重 : ③の数字をグラフにしたもの
⑨貫入量1メートルあたり半回転数 : ⑤の回数をグラフにしたもの
⑩換算N値 : ③の荷重(Wsw)と⑤の1mあたりの半回転数(Nsw)から、標準貫入試験に
て計測できる「N値」に相当する値を示したもの。
次の計算式より求めることができる。
・砂、砂質土、礫質土の場合 → N=2.0×Wsw + 0.067×Nsw
・粘土、粘性土の場合 → N=3.0×Wsw + 0.050×Nsw
⑪支持力 : 地盤の許容支持力度
(建物の荷重によって地盤が破壊しないような強さのこと)
⑤の1mあたりの半回転数(Nsw)から次の計算式より求めることができる。
→ qa=30×Wsw + 0.6×Nsw (NPO住宅地盤品質協会推奨式)
地盤調査報告書から読み取れる地盤状況を詳細に検討して、補強工事が必要か否かを判断することになります。